老いのひとこと

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老いぼれが居合を楽しむ。


週に一度金曜日は居合のお稽古に相定む。


7本目三方切が在る。


我が前方と左右二人の敵を討つ想定で此の三方切は在る。


前に進み先ずは前方の敵を柄頭で牽制しつつ抜き離し右の敵を片手討ちし、透かさず右足軸に向きを変え頭上にて左手を添え左の敵を斬り裂くや否や直ちに左足軸に前方に振り向きざまに前の敵を斬り伏せる。


 


此の動作を何の気なしにぞんざいに只舞を舞うように為していたがそれでは意味がないことに漸く気付いたのです。


遣られる方の敵も必死に掛かって来ようことよ。


右の敵を打つ時は我が右手を頭上に掲げて我が刀身の表鎬で相手の刀を受け流す挙動を示さねばならない。


左の敵を打つ時も頭上深くに振り被り裏鎬で敵の刀勢受け流し得る体制を作らねばなるまい。


更に前方の敵の止めを刺す際にも敵の不意打ちを確と受け流す刀捌きを含めなければ剣の理合いに反してしまう。


前方の敵に対しては我が体は無防備で隙をさらけ出している我が頭上に来た敵の刃を間一髪受け流さねば此方が遣られる。


我が頭上にて受け流すには逸早く右手を高く掲げ表鎬で為すには相当高度なテクニックを要すると思う。


剣道形小太刀の部一本目仕太刀の動作を両手を添えて行うのは至難の技と云えまいか。


切羽詰れば刃部で受けざるを得ないだろうが表鎬で為さねば意味をなさないので猶の事高度な手の内を要するのではなかろうか。