老いのひとこと

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台風一過と云うのでしょうか朝夕ひんやりとしとうとう秋がやって来た。


芸術の秋がやって来た。


いざなう中川一政美術館からのお声に画伯生誕125年特別展へと足が向いていた。


スカッとした此の秋のように気持ちまでもがスカッといろいろ勉強させられた。


今回の特別展のタイトルと云おうかメインテーマ―が『日ねもす走りおほせたる者 夜のやすきにつくこそよけれ』とある。


画伯が座右の銘としてアトリエの壁に描いたと云うセネカの言葉なのだと云う。


セネカなる人物は古代ローマ帝国の第5代皇帝ネロの執政官であり哲学者であり詩人でもあったと云う。


何よりもネロ皇帝の家庭教師でもあったセネカではあったが暴君ネロの暗殺を企んだかどで自殺へと追いやられた人物でもある。


卓越した知性の持ち主たる此の画伯ですら此のセネカの金言名句の虜となられたとは只々恐れ入るしかない。


浅薄皮相のうつけ者が烏滸がましい限りだが、「人たる者朝から晩まで四六時中何者かに仰せつかったように急きたてられ馬車馬のように掻き立てられながら齷齪いたしているではないか。


せめて夜の安らぎに浸るが好し」。


 


 


わたしの胸の内にも響いてきます。