老いのひとこと

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古文書学習―4


何もわからぬ者が漸く意訳に辿り着きました。


 


 


貞亨2年1685年7月10日


 


「金沢の浄土真宗西方の寺庵の由来書の写し帳」


 


 


              表末寺   上宮寺


            真宗


               西方    西勝寺


 


当寺庵の由来についてお尋ねですのでご報告申し上げます。


 


本願寺の表末寺の始まりは親鸞聖人より十代目の証如上人の天文十五年1546年の頃にご当地金沢の尾山御坊の城内に建てられました。


しかし、その後少しの間に廃れ衰えますれば、利家様が御健在の折に此の末寺に安置されまする阿弥陀の木像をご覧あそばされ此の地に末寺を再建するように西本願寺別院へ取り継いでくださいました。


依って、利家様より当寺庵の百間四方の敷地並びにご高札やお花に松の樹までご寄進下さいました。


それ以降、利長様と利常様の代になりましてもその都度その都度ご高配にあずかりおる次第でございます。


 


天文15年より今年貞亨2年までの140年間の出来事は只今お示した通りであります。


重ねて申し上げますがご寄進等は右報告申した通りで


それ以外は一切ございません。     以上


 


 


               表末寺看坊


                  西勝寺  慶貞


 


               同


                  上宮寺  慶寿


 



不破彦三殿


富田治部左衛門殿