老いのひとこと

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梅雨の晴れ間に野良に出る。

もうそろそろ収穫が始まる時期になって漸く枝豆とサツマイモの植え付けに躍起になる。

明らかに他人様とはワンテンポ遅れている。

鳩ぽっっぽならまだしもあの狡猾なるカラスだけはどうしても許せない。

蒔いたお豆が悪戯されないように不織布を被い、今色付き始めたトマトが啄ばれないようにネットを被せる。

悔しいがあのカラス君には翻弄され玩ばれる定めなのだ。

カラスより先に先手を打つのは大変だ、並大抵のことでは済まされない。

智慧比べでは完全に根負けです。

 

一雨ごとに雑草が繁茂するが隣地の住人はあまり畑作にはご執心ではない。

言うならば放ったらかしで草ぼうぼうだ。

わたしが刈るしかない。

文句も言わず此れが定めと観念し黙々と草を刈る。