老いのひとこと

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病院発行の薬の処方箋の有効期限は4日間なので失効する日の前日に前以って薬局へファクスで知らせて置いた。

ところが参ればファクスでは受理できませんので再度医師の診察を受けて処方箋の再発行を願い出てくださいと云う。

ファクスで送った書面と此の実物の処方箋とは寸分違いはない。

受理できない事由を教えてほしいと開き直れば決まりは決まりなので仕方がないと決して受け付けては呉れなかった。

患者個々人の立場は弱者に違いない。

弱者は長い者に捲かれるしかない。

診察こそ免れ処方箋は事もなく再発行して貰えたのだが日付欄の数字を直し訂正印を押したものにすぎない。

早速、薬局へ舞い戻り後刻参りますのでどうぞよろしく処方してくださいとお願い申した。

処がその日は終日雨模様なので薬局へは明日参ることにして夜を迎えた。

確か7時半過ぎだったと思う、薬局より電話が入り直ぐに薬を取りに来いと催促される。

雨なので明日参りますのでどうぞよろしくと低姿勢で願い出るが先方は結構高ピシャに来られないのなら規定に従い薬は廃棄処分するしかないと堂々とものをいう。

此方は弱者であると同時に瞬く間に敗者へと追い詰められてしまった。

後期高齢者の高血圧症は薬なしに生き抜く自信はそんなに多くは持ち合わせてはいない。

泣く泣く雨の宵闇の中へ出かけるしかなかった。

年寄りが生きて行くのも大変な時代になってしまったものだ。

 

再発行されし処方箋の有効期限は其の当日一日限りという杓子定規な定めがあるのだろう。

意地悪く局員に対し根拠となる法令の第何条の規定かと問い質せば存じませんと逃げられてしまった。