老いのひとこと

とうとうパソコンに見放されてしまった。

10年間身に付いた習性は目覚めと同時に自ずとスイッチに手が行く。

ところが虚しく其のパソコンから無情にも拒否させ大切なものを失った寂寞感が急激に襲い来る。

恐らくは我が身より先に連れ添いを失ったかのような喪失感が全身を取り巻く。

代わりにラジオのスイッチを入れるが悲しいかな更に空しさだけがいや増す。

紛れもなく此のわたしは極端に病的なパソコン依存症に冒されてしまった。

身に纏うパソコンと云う衣を脱がされ素っ裸のままひたすら怯えおののきおる。

 

 

永年の習性で体操を終えれば何時もの拙文発信に備えるが「アッそうだったんだ」と我に返る。

不思議なのだ分かっていても無意識的にPCの前に座っている。

名実ともに実に下らん誰しも寄り付きもしない代物ながらも性懲りもなく投稿した。

 

それが今や発信することすら敵わない。

気が抜け張りを失う、恰も生ける屍同然ではないか。