老いのひとこと

朝顔の花は朝咲き其の日の内にしおれてしまい決して翌朝に再び咲くことはない。

花期短命の朝顔に比し先日発見したホットリップスことチェリーセージは長命の類で春から秋まで咲きつづけると云う。

我が荒ら家には見るからに相応しくはない胡蝶蘭が厚い手当の甲斐もなくそろそろ終期を迎えんとす。

白滝のように枝垂れ咲く花々は今だに虚勢を振る舞うが開花を支える光沢ある緑色の葉々には明らかに凍傷の症状隠せず茶色く干乾び始めた。

生命維持の活力源たる光合成に支障を来たす事態と相成りつつあるのです。

小春日和には日向で日光浴させ日射し失せればビニール袋に包め日傾けば部屋の中へ仕込んで新聞紙の保温材をすっぽり被せる。

手間暇かけて入念に管理すれども如何せん深夜から早朝に掛けては凍える寒さに曝らざるを得ない。

蘭様に暖房を絶やさぬ配慮は流石に致しかねるのです。

不甲斐ないことながら此のやかたの住人既に干乾びたり。