老いのひとこと

まだ雪がなかった日のこと。

 

早寝早起きは三文の得とは言え此の時期はさすがにエラくて大層だ。

外は真っ暗闇で強風がふゆーふゆーと唸るが雨の気配ない。

それでも出立を決意し自転車に跨る、ギアを落として煽られないよう万全の注意。

先日の生温い向風ではない、背中を押す追風だが冷たい凍える寒さだ。

健康の維持と願わくば更なる増進と厚かましい限りだ。

錆びついた老体だけではなく挫けそうな弱音やサボりごころを戒めておのれを奮い立たせる。

それでも常連さんたちは健在だ、出口さんから激励される。

帰りは強烈なる向風と逆巻く横風に身の危険を知る、何せ前へ進むごころか押し戻される。

合羽に風ふくらみ歩くことすらままならない。

雨こそ来なかったが大変なる体操修行の一日であった。

本日は石踏み修行は潔く断念した。