老いのひとこと

渾身の力を込めて大壺に挑んだがありきたりな凡作に終わった。

縄文人弥生人に肖り大胆なる大作を目論んだが何んともビビったような縮こまりし中壺にしかならなかった。

今更のように古代人の洗練された作陶技能には頭が下がる。

開いた大口、短い首から肩へながれ胴の膨らみは平凡ながら上出来だ、腰がしっかり締まり裾へと見事に連なる。

まあまあではないか、此のわたしには出来過ぎの秀作ではないか。

 

櫛目模様を引き立たせるには白萩より透明釉が好かったような気がする。

 

畑の野菊を束ねて活けてみよう、結構見物だろう。