老いのひとこと

              剪定前

何もすることが無いので外へ出る、遂先日淡き芽を吹くしだれ柳を愛でたばかりなのに奇麗さっぱりと丸坊主に剪定された、又してもがっかりだ。

 

細い路地で老農婦の日向ぼこ姿にご挨拶をと捜すが生憎見当たらない、その代わりにお庭のしだれ梅の老木に一礼し写真を撮らせて貰った、蕾が膨らみ始める風情が何とも言えぬくらいいじらしい。

 

石踏み公園がオイデおいでと手招きするので足を延ばす、此処は老体の平衡感覚を養う為にも恰好の場所になろう、よろける体形を復元するのに打って付けのようだ、得をしたような気になる。

 

帰り道でとても好いものを見付けました、「なでしこの丘」の

敷地に咲き誇る花を見付けた、紛れもなく白梅だ先日見失った其の白き梅に違いがない。

ほのかに匂う梅の香を心ゆくまで楽しんできた。