2024-03-11 老いのひとこと 何の変哲もない在り来たりの西洋菊が畑の片隅に自生する、何年も放置されたままの菊である。 立冬の頃に咲き始め群生する。 無造作に刈り取り荒ら家で倹しく余生を送る、歳を越せば醜く萎れ一生を終える。 処がたったの一輪だけが稀有なる生命力を宿し今も矍鑠とする。 立冬のころに咲き始め Xmasイヴをたのしみ 元旦正月には愛でられ 大寒にも耐え抜き 節分も味わい ひな祭りにも可憐さを振り撒き 梅の花とも競い合い 尚且つ今も健在だ 願わくば桜の頃まで長寿を全うし給え 健気なる愛しの野菊よ 生ある限りを生きよ 生きよ生きよ大いに励め ちっちゃな生命に誉れあれ