老いのひとこと

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今回の講座はお坊さんではなく神主さんでした。
村の鎮守の神様は、治まる御代の神様でもあった。
ドンドンヒャララドンヒャララの笛の音の陰にやはり国家神道の古き明治の匂いがしても仕様がない。
官僚制度を固めた大久保利通初代内務卿が村の鎮守の神様を国家神道にまで祭り上げそして頭脳明晰なる官僚たちが日本の国を見事に牛耳込んでいった。
その内務官僚の一人に金沢出身の斯波淳六郎がいて内務省神社局の局長として暫し君臨した。
併せて、金沢出身の島田一郎なる輩が紀尾井坂の変の首謀者として大久保利通を謀殺せしめた。
帰結点は敗戦であり内務省も神社局も解体され瓦解した。
 
今日、講師としてお話しくださった神主さんは県の神社庁にお勤めの御方らしく中央には神社本庁があって全国に散らばる約8万社の神社を取り仕切っているのだという。
でも今や中央官庁の外郭組織ではなく伊勢神宮の下に作られた一宗教法人にすぎぬとのお話しでした。
神道は宗教ではないので教えを説く教典そのものは此の世に存在しないという。
でも神道には「敬神生活の綱領」なるものがあって其処に「祖訓」の大切さが書いてありますといろいろとお話しくださった。
「そくん」は親の言うこと爺さん婆さんの云う事でありご先祖様からの言い伝えに他ならない。
此の「そくん」を大切にして子々孫々に継承しなければなりませんとのお話でした。
今日はまるで数人の年寄たちが道徳の授業を受けているような気がしてきた。
そういえば愈々道徳の授業が普通の教科に格上げされちゃんと教科書を開いて勉強するようになるそうなのです。
その道徳の教科書を見たことも開いたこともないのだが恐らくきっと今日の神主さんのお話の通り「祖訓」について勉強をするのだろうとふとそう思った。