老いのひとこと

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不思議な巡り合わせがあるものです。


又しても偶然にも道端で「シロハラ」にお目に掛かてしまった。


去年は確か春頃に同じく自転車で通りすがりに家の真ん前の路上にて屍を拾った。


わざわざ自然史資料館へ持ち込み「シロハラ」の名前を教えてもらったのだから忘れるはずがない。


此の度は生きた「シロハラ」に出くわしてしまったのです。


やはりいつものコースを走らせお馴染みのふれあい体育館の横を通った時小鳥がうずくまる。


日本に生息する野鳥なら必ずや飛び去ることを常とするのだが彼はわたしが近付いても身じろぎすらしない。


四五メーター通り過ぎそっと音をさせぬように自転車を降りデジカメを向かわせそーっとシャッターを押す。


身を伏せる様にさらに近付き静かに押す再び気付かれぬよう忍び寄りまた押す。


シャッター音が斯くもけたたましいとは知らなかった。


とうとう至近距離に至れども彼はわたしを離れようとはしない。


つぶらな眼を見開いて何かを語り掛けているようにさえ思える。


動揺の色なく安堵し切っている。


如何ほどの問答する時間が経ったのだろう、わたしは無心に彼に語り掛けていた。


此処はお馬さんこそ通りませんが駐車場があるので自動車が来ますよワルガキたちが来たら大変だ。


お家に帰りなさいと手で払うように催促するが依然として暫しの間居座ったがやがて野生の血が甦ったのか思い付いたように勢いよく飛び去って行った。


一端近くの藪に身を潜めたが瞬く間もなく何処かへ消え去った。


他人助けなんて出来っこない為したこともない。


でも今わたしは言うに言われぬ人としての務めを漸くにして成し遂げた熱い思いが込み上げてくるのです。


わたしは野鳥には詳しくはない、モズかなムクドリかなそれともヒヨドリかツムギかなと迷ったが「シロハラ」の映像がデーターに残っていたのでそれと照合し「シロハラ」と判定した。


もちろん、幼鳥か成鳥かオスかメスかは判るはずがない。


なぜ呑気に一休みしていたかは一番知りたい処だがこればかりはどうしようもない。