無断掲載
沖縄の戦没者慰霊の日の式典をテレビは映していた。
同じ日本人として衷心より其の御霊に哀悼の誠を捧げねばなりません。
以前と何ら変わらぬ翁長知事のお元気な言葉につづいて壇上に立ったのがセーラー服姿の中学3年生でした。
ひいばあ様からの戦争体験談を題材に書き上げた自作の詩「生きる」でした。
あるいは国語の先生からの添削が加わっているかも知れないが彼女なりの渾身の作には違いない。
物凄く長編なる大作を朗々と淀みなく詠みあげていた。
怯まずたじろぐことなく正面を正視したまま堂々と謳い上げてくれた。
いま現況下に置かれる日本国の様々なる姿と曾ばあ様のお話との大きな隔たりや矛盾点を彼女なりの純心にして繊細なる感覚で何物をも恐れることなく詩にぶつけた。
慰霊祭に相応しい実に素晴らしい秀作に此のわたしはこころを震わせながら一心に聞いた。
正課となった道徳の教科書に斯くなる教材は如何なものだろうか。
世にある良識ある多くの諸先生方は上からの指示圧力に屈することなく此の「平和の詩」を生きた教材として積極果敢に採択されんことを只々希うばかりなのです。
此の詩はあまねく一人でも多くの日本人に知らしむるべきではなかろうか。