9/4台風21号が直撃したその日に暫しの間隙を縫って大根の種まきをした。
その根拠は単純明快で水遣りの手間が省けることにあった。
おのれ自身は合理性を追求したつもりだがそれは単なる天邪鬼に過ぎなかろう。
7日にはもう芽が出たが「青首」ばかりだ。
太った丸いのも欲しいと翌8日に「聖護院」と「源助」を蒔いた。
此の時も秋雨前線が停滞し間違いなく雨が降ってくれることを予知しチャンス到来と畑へ出た。
作業用長靴ではなくわたしは素足で出た。
裸足は慣れっこ一向に苦にはならない。
素足なら水に流せば手間なしだ。
大地の温もりが直に足の裏に伝わる生きている実感が諸に込み上げてくる。
童心に返り泥んこ遊びに興ずる。
案の定、翌9日には慈雨が降り注ぐ。
此れとて合理的と云うより天邪鬼の為せるわざに過ぎなかろう。