因果なものです冬至を待たずに南瓜は朽ち始めたようです。
部分的に腐蝕が生じてしまったのです。
宝の持ち腐れと云えまいか。
形あるものは必ずや何時かは朽ち果てる諸行無常の教え通りとなったということです。
如何ともし難き世の無常を目の当たりに致しがっかりしょ気返った。
幸い傷んだ箇所はカットし大半は冬至南瓜の材料に間に合いそう。
遠きむかしに育ち盛りの子らと共に奪うように食べ合ったあのあずき混じりの南瓜の味を今再び彼らの下に振る舞ってやらねばならない。
そして願わくば此のおふくろの味と併せてより能き風習を受け継がせねばならないのじゃなかろうか。