老いのひとこと

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備蓄が数日間の時もあるが下手をすると一日限りに切迫する時も在ったりする。


ほぼ毎日朝の7時過ぎに放出する慣わしがつづく。


減る分は当然ながら蓄えねばならない。


それで毎日毎日来る日も来る日も営々と其の備蓄のために無い知恵を絞りながらキーボードとの睨みっこが始まるのです。


大切なものが失せないようにその都度小まめに上書き保存を試みるはずでした。


 


或る日のこと画面が乱れる。


滅多にない現象で同じ文字列が数列連ねて現われたので慌ててデリートキーで消去すれば砂地に波が吸い取られるように打ち込んだ文字列が全て何処かへ消し飛んだ。


どっちみち取るに足らない代物に過ぎなかろう。


確かに誰からも振り向きもされない価値なき存在であっても此のわたしには何物にも替え難き我が分身そのものなのです。


何んとか復元したい、復元致さねばなるまいと八方手を尽くしてみたが手に負えない。


万策尽き果て神戸の孫に復元の可能性を問い質したが予備知識の乏しいものには遠隔操作ままならず此の際きっぱり諦めることにした。


勤務疲れを顧みず深夜遅くまで誠意ある対応をして呉れた、もうそれだけでわたしは満足だ。


壊れたものは作り直せばそれで済むことではないか。


孫よ、ありがとう。