老いのひとこと

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日赤のリハビリ室に通うT女史はいつも気兼ねそうに売店名物の大福万頭などなどを御礼のお印だと云って手渡される。
わたしはその都度頑なに固辞するのだがT女史にはそれがどうも気に喰わないらしい。
確かに他人様の善意の籠もったご好意なら素直に受け取るべきかも知れぬがそれが出来ない。
その理由は極めて単純でお饅頭を一つ貰うために敢えて送迎ボランテア買って出たように思われたくはなかったからだ。
わたしにもそれ相応の自尊心が在るのです。

先日のこと、何時もの様に日赤に出迎えご自宅までお届けいたせば今回はユリの花束を手渡される。
さすがに此の花束を無碍にお辞退申すは忍び難く素直に有り難く頂戴してしまった。
テッポウ百合のようです、川沿いの狭い土手で見つけたあの素敵な百合とそっくりです。
素敵な百合に巡り合い他人様のご好意を素直に受け入れることの大切さを噛み締める。