老いのひとこと

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定年退職後わたしは高速道路の料金所で収受業務に携わった。

五か年近くの間いただいたお給金の幾らかをヘソクリ同然に貯め込んだ。

とは言え恥ずかしい程のなけなしの金額にすぎぬがタンス預金より投資信託がよかろうと其の運用をお任せしたのです。

その間二十数年は据え置いたまま放置したのだがつい先日の事N証券会社より電話が入り折り入って話があるのでお伺いすると申される。

プランナーのお方は単刀直入に資産の転用を奨められたのです。

難しいことには興味なく皆目わからぬも同然一切合切お一任するしかないときっぱりと白状しました。

要はリスクも伴うであろう株式運用よりもより安定性を求めた債権の方へ買い替えたらと勧誘なされたのです。

いくら鈍感なわたしでさえもコロナまでもが追い打ちを掛け最近の経済動向は全くと云ってくらい冴えない。

おまけに政情安定は何処へやら実に不穏な空気が流れ始めたようではないか。

証券界が先を読んだ、時代を先取りしたに決まっている。

民主主義の根幹を揺るがすような、また法治国家の根底を覆返しかねない暴挙が平然と罷り通る世情に誰しも恐れと不安を抱かざるを得ないのです。

護身のため舟を乗り換えることに同意した。