老いのひとこと

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サクラの花はとっくに済んだにもかかわらず校庭には桜のような花が咲き乱れるが生憎防球ネットが張り巡らされ外からはよく見えない。

まさか上溝桜ではあろう筈がないのだがやはり少しは気に掛かる。

休日に正門から失敬しグランドへ回ればまさに今を盛りに純白の花が咲き誇る。

明らかに此れは上溝桜ではない。

眩しいばかりに絢爛豪華な咲きっぷりではないか。

幸い旨いことにネームプレートがぶら下がる。

何のこっちゃない此の植物こそがあの名高き「なんじゃもんじゃの木」そのものであったのだ。

予てより耳にしたことはあったが其の本体は知らなかった。

見たことがなかった実物にお目に掛かり胸ときめく。

好いお歳を抱えて斯くも他愛のない事に心躍らせるとはわらびしい限りではないか。

やはり齢を取れば幼児に返るのも此れまことらしい。