実はわたしの父は胃癌で母は骨肉腫で此の世を去りました。
実の弟二人ともに胃癌に冒され上の弟は敢え無く他界し下の弟こそは治療の甲斐あって根治を果たし生存を勝ち取った身である。
云うまでもなくわたしはがん家系の真っ只中に身を置くのです。
つまりわたしにはがんは近寄りがたい恐怖の対象でしかない。
普通なら敬遠するはずなのに先日織田裕二さんのヒューマニエンスを恐る恐る目を通す内に新たなる認識をいただくに至りました。
尤も少しばかり専門的過ぎてわたしのオツムの程度では十分なる理解が伴わなかったことは残念だ。
だた恐怖心に凝り固まった認識の誤りに気付かされたことは良かった。
有史以前の太古のむかしより生きとし生きる生物たちには皆が皆等しくがん遺伝子を有すると云う。
其のがん遺伝子のお蔭で卵子と精子の受精が成り立つのだと云う。
生命誕生の原動力を此のがん遺伝子が担っていたとは知らなかった。
また此のがん遺伝子の働きで細胞の増殖を支え37兆個を維持すると云う。
ただ此の細胞増殖アクセル遺伝子の作用により悪魔のようながん細胞が増殖し始めると
P53という逆に抑制するブレーキ遺伝子が作用し細胞が競合してがん細胞を弾き出しそれは排尿により体外に排出されと云う面白い話を聞かされた。
最先端医療の生々しい現場からやがて近い未来には完璧にがん克服の夢の実現が現実になる光明を信じつつもわたしは現金にもピンピンコロリ大歓迎派の一人なのです。