老いのひとこと

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3年ごとの運転免許の更新手続きには先ずは認知症機能検査の関門をくぐり抜けねばならない。

今回は遠隔地松寺町を避けて最寄りの北鉄自動車学校で予約を入れてもらった。

前日には下見をして万全を期した。

何と云っても不安の種は「16枚の絵」が最大の気掛かりになる。

眼鏡に財布とキーの在り処で天手古舞し、人の名の忘れ名人にはあの16個の物品の名前を覚える芸当なんて至難の業だ、お手上げだ。

案の定、五つか六つで精いっぱい、幾ら絞っても空っぽの頭脳からが何も出て来なかった。

救いは次なる設問でヒントが呈示され此れぞまさに渡りに船となり難なくペンが動いた。

お蔭で76点、ぎりぎりの合格点ながらも見事認知機能検査をパスできた。

 

人生の黄昏どきを迎えたものが閉門間際の遊園地で慌ててもう一回りメリーゴーランドに飛び乗ったに等しかろう。

第二第三の池袋暴走がいつ何時わが身に降り掛からぬとも限らない。

憂慮いたさざるを得ない羽目を百も承知の上で敢えていま更新手続きを執らんとす。

自信過剰の慢心こそ最大の敵になる。

自重、自戒、自粛、自責の四戒を忘れる事なかれ。