老いのひとこと

 

草むしりが付きまとう、何の因縁か知らぬが縁が切れない。

お歳を召したのでもうソロソロおさらばしても好いのに中々それが出来ない踏ん切りがつかないのだ。

庭というほどのお庭ではないが此処も只々雑草がはびこる。

スケスケの丸見えフェンスなのでその都度草を毟り取るが一雨ごとに繁茂する。

手の施しようがないもうお手上げだと天を仰いでボヤキながらもしゃがみ込む。

除草専用のツッカエ棒を左手に右手には根起こしシャベルを操りながら引っこ抜く。

スギナ、ドクダミはシーズンが終わった。

アサシラゲカタバミコニシキソウは此方の意思に従順に従ってくれる。

厄介者はカヤツリグサの類とメヒシバ・オヒヒバの類だ、実に執念深い、根が深い、根が地中に埋もれたままプツッと千切れる、実に不愉快だ。

何よりの魔物は貧乏カズラだ、図太い根を引っぱり出すがダメだ。

飛び火して最早手に負えない、庭中に転移してもう末期症状だ。

発狂寸前だ、天を仰いで恨むしかない。