老いのひとこと

余りにも美しいので敢えて一輪を切り花にして酒盃に生けた。

純米酒にはあらずして真水にHB-101を一滴たらした。

混ざり気のない純白の紛れもない蝶そのもだ。

胡蝶の胡の字には長い髭をたくわえた辺境の世捨て人がぼやけるように佇む姿を意味すると言うらしい。

 

そう言えばどこかの誰かさんによく似ている気がしないでもない。

 

よく見れば花弁の下にあご髭が在り大きな4枚の羽根を伸びやかに伸ばし実に優雅に羽ばたいている真姿を幻想するではないか。

 

20日間すぎたが未だ以って純白の清廉さを立派に保ちおる。