老いのひとこと

 

今日は雪道へ踏み入る、ワダチの後を辿るがなかなか容易ではない。

滑る足でバランスを保とうと全身をコチコチにして力むばかり。

車が来れば雪だまりを行くが最早歩けたものじゃじゃない。

シャーベット状の湿雪に足を取られ数歩たりとも進めない。

脚力劣化が情けない、小原から菊水迄の雪原を踏破したあの当時を思い返し人生の年輪を今改めて痛感しただただ涙する。

何時もの中廻りを目したが途中で断念し近道を行く。

十字路で左より車が一台、わたしに道を譲らんと停車したまでは了とするが

右の手を激しく横に振ってまるで蠅ぼぼか犬猫を追い払うような仕草でわたしを急かす。

「よぼよぼのジイジよ早く行かんかえ」と声こそ聞こえないが豪い形相で相当の剣幕のご様子なのだ。

見れば年配の女性ドライバーやはり交通マナーが好ろしくありません。

 

腹いせに此方も敢えて悠然とゆったり構えで渡ったが此の歩行者マナーも決して戴けたものではありません。

どっちもどっちではありませんか。