老いのひとこと

19日に初雪、とうとう来るべきものがやって来た。

45寸ばかりのべた雪、さあ除雪隊の出動だ。

なんと隊員は一人だけのそれも老頭児なのだ。

待ちに待った初仕事、喜び勇んでいざ出立だ。

上下雨合羽に身を包み遠慮がちに小回り利く小さなスコップ持参のお出ましだ。

生憎の角家ゆえにL字形に仕事が待つが旨い事に側溝があり思いの外はかどるが雪が重い。

長年の間に修得した得意技の右下手投げを繰り出し腰の塩梅を見て左からの下手投げも出さねばなるまい。

休み休み息を継ぎ息を継いでマイペースだ。

市道の川沿いにも仕事が待つ。

重労働だ、息が切れるが最後の力を振り絞ってお向かいの堀さんの玄関先の階段の雪を取り除いた。

気は心というではないか。