老いのひとこと

殺風景なアスファルト道路には前衛書家の力作が黒々と浮き立つ。

何時ものコースを巡り辿り着くのが城谷川の川沿いの道路が凡そ百メートルほどを歩む。

川の法面はコンクリートの壁で固められる、路上のアスファルト面とが接する僅かの空間を住処とする植物たちが今年も目を醒ましたようだ。

庭石菖の淡いピンク色の可憐なお花が御出ましだ。

真っ黄色の5枚の花弁が際立つカタバミ草もお目見えだ。

そして意外にも松葉海蘭のお姿が少ない。

競うように林立したマツバウンランが今年はなんとお寂しいことだろうか。

この素晴らしき野草たち晴れ舞台は此処しかない。

ひと歩きした後の疲れを癒してくれる憩いの場でもある。