老いのひとこと

農作業雑記

イモ騒動

其の一

真夏の炎天つづきかと思えば秋になると慈雨ならぬ酷雨とも言える長雨つづきに些かウンザリだ。

依ってサツマイモが無性に育つ、育ちすぎるくらいに葉っぱが繁る、蔓上げするが瞬く間に広がりゆく。

悪い予感がよぎる、多分に蔓ボケの嫌いを懸念いたす。

何はともあれと蔓を切り離せばデタラメに茎葉が絡みつきバッカイならん。

しかし、見れば茎が見事だ、咄嗟に判断した、茎をくまなく採取しよう、全部毟り取って皆さんに配布しようと意に決した。

秋雨の晴れ間をぬって、茎に付く葉をもぎり取り付根の湾曲する硬質部を指で圧し折る作業を延々と硬い意思を貫きとおした。

抱えるほどの束を実弟と義妹の元へ届けた、重曹を入れて軽くあく抜きし、好みの味付けで煮付けば実に美味いですよと宣伝文句も忘れずに説得した。

 

さあ問題は蔓ボケが現実とならない事を願って晴れマークの日に芋堀を決行しよう。

 

ところが実はマルチの隙間へ真っ黒いシマヘビが一匹逃げ込んだのを目撃した。

不吉さも加わり益々蔓ボケの不安が大きくなる。