老いのひとこと

一度限りの命、誰しもやがてはのたばり自然消滅するのを待つしかないのだが何分慾ったましい性分ゆえ延命策に汲々する。

憐れと共思しき其の魂胆はいつも閻魔大王さんからは笑いものだ。

最近はとみに下り勾配を意識するようになった、守備範囲が極端に狭まり鶴来は元より額谷からも遠ざかった。

守りが甘くなり路上転倒なる致命的エラーを恐れるようになった。

防禦の姿勢が見れない様になり果てた、つまり攻めの気勢が枯渇し無尽蔵にある筈の気力すら失いかけたようだ。

 

此れは拙い。

木刀を引っぱり出す。

手の内を確かめてみる。