老いぼれの中国紀行《3》

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                 無礼 卑劣 ペテンと云って
 
中国紀行

 ③孔子の国として儒教精神に根ざした立国がなされたものと確信していたこの中国には、もはや「仁」のこころはない。
 やさしく他人をおもんぱかり配慮する気風は何処にもない。
 高圧的で打算的な思惑で覇権主義に猛烈にツっ走る。
 尖閣を見るまでもない。
いうなれば、われわれはそれに対等に対応してはいけないということだ。
すなわち、剛には剛で以って応ずれば元寇以上の国難に遭遇してしまう。
 ヘナ腰よわ腰へっぴり腰でもよい、沈着冷静な大人の理性的外交こそが要求されよう。
 ただただナショナリズムに油を注ぐような凝り固まった一部保守層の対応には問題があり過ぎると思う。
 国家主義で扇動すれば大衆には受けがいいが解決の糸口は決して見出せないないだろう。
返って混乱の度合いを増すだけになりはしまいか・・・
 
ただ、十億を超える民の生存条件を満たすためには『仁』の精神だけでは持ち切れないし耐え切れるはずもない。
止むに止まれぬお国の事情であることは百も承知する。
もともと、このようなお国柄ゆえに儒教の教えが醸し出される土壌があったのだと逆説的に頷けるのである。
それならば、埋もれてしまっているこの国の儒教精神を蘇らせる手法で接近し、各種各様の懐柔策を講ずる方が得策ではないだろうか。
今こそ日本人の叡智を結集する時ではないでしょうか。
いや、日本人と中国人の素晴らしき叡智の相乗作用で以って事の解決にあたるしかないのだと思う。
 埃の被ったままの「戦略的互恵関係」のホコリを払って、21世紀の遠き行く末を真摯に話し合ってほしいものです。