老いぼれの夕雲考≪119≫

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夕雲流剣術書        小出切一雲 誌(45)
 
殺戮行為が罷り通った時代に稀代の剣士夕雲と一雲は「天の理」と「人の性」を探し求め極め尽くさんと懸命にもがいた。
目に見えぬ唯一絶対の「道」に行き着き「道」を掴まんと懸命にもがき続けたのではなかろうか。
 
人間は万物の霊長なり
 
【我より前代に生れて早く道を行ひ盡したる人は、君子の名ありて後学の師たり、我は後に生じて、今此道を行なひ盡さんとつとむる故に、後学の名ありて修行の人也、人に古今あれども道に古今はなし、】
口語訳
私より前の時代に生まれて逸早く道を行い道を尽くした人たちは既に君子と呼ばれ、後学を志す者には立派な師なのであります。
私は後の世に生まれて、今この道を行ない尽くさんと勉強中なので後学といわれる由縁であり、まさに修行の人なのです。
人には、昔から今日に至る迄の歴史があるが、道にはそのような古今はないのであります。