おいぼれのひと事

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知事選で「立会人」を仰せ付かった。
 投票場にて、投票時に不正がないかルールに従い適正に行われているかに立ち会うらしい。
 この「立会人」を不本意ながら承諾いたした折に重ね合わせるように思い出されたことがありました。
 むかし、幾度となしに昇段審査を受審した。
 なかでも、剣道初段受審に立ち会った内灘の中村氏のことは今でも忘れない。
 試合に立ち合い決闘に立ち合う。
 竹刀か木刀か、往古なら真剣で立ち合ったでしょう。
 すなわち、立ち合う(会う)際には鞘から刀身を抜き放った姿勢で立ち合う。
 太刀と太刀が触刃・交刃する形、太刀と太刀が触れ合う即ち「太刀合った」のではなかろうか。
 その点、居合は違う。
 居合は刀身が鞘の内に有り「立ち会い」とは根本的に異なる。
 ただ、居合の公開演武に際しては演武為される方の演武を見届ける「立会人」と称するより最高段位の方が臨席される。
 何ともややこしい。
 小学館の国語辞典には「立ち会う」と「立ち合う」が併記される。
 岩波の広辞苑では「立ち会う」だけがあって双方から行き合う、互いに出合うと説明される。
 また、講談社の日本語大辞典では「立ち会う」を証人・参考人としてその場にいる。
「立ち合う」を勝負を争うとして両者を使い分けてありました。
 わたしは既に「立合人」はとっくに卒業したので投票場の「立会人」として立ち会わせていただきます。