老いぼれの独り言

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             無断掲載
 
 
今年の町会長さんの呼び掛けに応じて新旧役員たちが近くの居酒屋に相集い会合を持った。
家族会の持ち方と町会発足30周年の記念行事の持ち方についての意見を交換し合った。
結論にこそ至らなかったが大方煮詰まった形であとは新町会長が裁断を下す段取りらしい。
その折に持ち込まれたお酒がちょっと振るっていた。
富山県の福光にある成政酒造の雄山錦純米無濾過生原酒でぴりりとコクがある別格の美酒でした。
アルコール度数が19度と申し分がなくちびりちびりやれば口中に酒の精広がりのど越しが堪らない。
しかし、酔うほどに考えて見れば此の成政を讃美いたすのも程々にすべきなり。
何と云っても越中の雄佐々成政の軍勢の闇討ちを喰らったも同然ではないか。
酒処加賀百万石の城下町に成政酒が闖入致した事に相成ろう。
 
佐々成政は末森山にて前田利家と対峙し雌雄を決し合った仲ではないか。
 
ところが、驚く事勿れこの成政の居城松根城の城主を任されたのが杉山小助隆重なる者にて此の者は成政譜代の家老衆の一人でありました。
そして、此の杉山隆重の子孫に当たる杉山新平の弟杉山波江なる者が実は我が母方津田家に養子として入籍し津田彦右衛門を名乗っているのです。
実に不思議な縁なのです。
誉めたり貶したり賺したり兎に角不思議な酒でありました。
成政酒に酔い痴れ家路に付かんとすれば町会のみなさん方が大挙して拙宅の敷居を跨いでくれたのです。
俄かの来客で家内は大慌てしたのだがわたし自作の「ぐいのみ」と中尊寺で採取した「ノブキ」の煮付けと「ニシン」の糠漬けで皆の衆を持て成してくれたのでした。
そういう訳で「ノブキ」はあっと言う間に平らげられたのでした。