老いのひとこと

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百六歳の御身ゆえ自宅ケアーでは万が一に際しては何かと覚束ない。


万全を期して金吾大おじいさんは総合病院に入院なされた。


わたしの実母としの祖父近吾の産みの母が鉚さんなるお方である。


此の鉚さんと金吾大おじいさんとは直系の血族であられるのでわたしと此の金吾おじいさんとはそれはそれは遠い遠い間柄ではあるが縁続きが成り立つことになるのです。


此の間の経緯を示唆して呉れたのが郷土史にお詳しい舟田さんでありました。


縁は異なもの乙なもの不思議なる合縁奇縁に基づく史実を見事文献で立証してくださったのです。


わたしと金吾大おじいさんの間を取り持つ縁結びの神さまが舟田さんに他ならない。


勤労感謝の日好天に恵まれたので野田山墓地に遊び鉚さんの墓に献花しその足で金吾大おじいさんを見舞ったのでした。


106歳の御身で朝日新聞を、そして谷崎純一郎訳の源氏物語を拡大鏡で読まれる恐るべきバイタリテイと好奇心、筆談にて意思疎通が適うという只々凄まじいばかりのその生命力に畏敬の念をつよく致すのです。


更なる御存生を願うばかりです。