老いのひとこと

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無職の身なので何も仕事はないし元より1日中何もしなくても誰からも咎められることはない。


好いご身分だが此れは亦とても辛いことでもある。


身も心も鈍ってしまいふやけてしまう。


なので近くの体育館へ行って無理やり朝の一時を過ごす。


そこで、毎日のように壁にへばり付いて片足立ちをする。


自ら名付けてわたしは此れを「片足立禅」と称することにした。


坐禅を組むにも苦痛が伴うが此の片足立禅も相当の苦痛が伴う。


何故ならば踵を浮かせて爪立て体勢なので例え一分間と云えども相当に辛い。


辛いけど耐えるにつれ快感が伴う。


半眼姿勢で肩の力を抜き丹田を充実させる。


伸ばした中指の先から爪先まで一本筋を通して禅の境地の真似事が始める。


一から百まで数える内に次第にいつの間にか丹田のみが充実するのです。


瞑想している気分に浸れる


空いた左手で左足の足首を握り締め精一杯引き上げるのです。


左を終えれば右をする。


 


何故かしら、少しばかりは気持ちに張りが生じてくるのです。


これがわたしの「お勤め」であり僅か二分間の「行」であり、これを熟すことでその日がスタートするのです。