老いのひとこと

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丁度五年前には「ノボール六人衆」は此処額谷ふれあい球場にてよくぞ遊んだものでした。


投げては打ち打っては走って老春を謳歌し合った。


又よくぞ駄弁って談笑し合い且つ又桜の花を愛で合いながら酒宴を囲みよくぞ盃を酌み交わしたものでした。


ところが、年月と共に其処はやはり宿命的に御髪が淋しくなるが如く一人去り二人去りして此の愛すべき「ノボール六人衆」は終には解体の憂目をみてしまいました。


その後は新メンバーのもと新チームが編成され新しいルールのもと再発足したやに聞いていたのです。


 


 


五年前のあの「ノボール六人衆」のエース格の投手であり四番バッターの超スラッカーでもあったOKINO氏に先日のこと再会できた。


ところがその彼には嘗ての面影はなかった。


軽症で済んだというものの脳梗塞に襲われ九死に一生を得た御身であった。


幸い薬石功を奏して奇跡的回復を図られたのだという。


未だ通院治療は欠かせぬらしいがリハビリを兼ねて軽いキャッチボールなら可能なのだというお話しでした。


わたくしとて聞いた以上は受諾しない訳には行きますまい。


嘗てのエースの球を受けて見ることにしたのです。


まさに五年振りのノボール再開でした。


グラブの感触宜しく軽く30分ほどのキャッチボールが見事成立したのです。


病み上がりとは言え其処はむかし取った杵柄ゆえ心得たものですスナップの効いた伸びのある球がビュンとくる。


此のわたし捕球はともかく投球がダメだ、おぼつか無い。


キャッチャーボックスからピッチャーマウンドのまでが何と遠いことやら、やっとの思いで辛うじて投げ込んだのでした。


早春の陽光ふりそそぎ心地よかった。


またの再会を約し合ったのでした。