老いのひとこと

 イメージ 1
無断掲載



「現代に生きる・現代を生きる鈴木大拙」のテーマのもと「金沢・現代会議」が文化ホールで執り行われた。


何分終了時刻が21:00とある。


路線バスで帰宅すれば優に22時を過ぎよう、此の際原付バイクを決断した。


何とも単純な男ゆえ現代に生き現代を生きるのならばある種の危険も顧みずラッシュの繁華街を疾走し


現代の真っ直中を突き切る実感を味わうのも一手なりと判断したのです。


とは言え路肩をぼそぼそと走るのだがバスレーンが意外と徹底していて難なく片町香林坊のネオン街を突破できた。


テレビでお馴染みの寺島実郎さんのお話に大きな期待を寄せたのだが些かがっかりしてしまった。


鈴木大拙に絡めて何かしらトランプ評が望めるかも知れぬと耳をそば立てたが長旅でお疲れの模様で声量に張りがなかった。


例によって語尾不明瞭に付き聴取不能、せっかくの素晴らしいお話が台無し極めて殘念至極に思う。


それに引き替え、大拙先生の元秘書日系二世のアメリカ人岡村美穂子さんの歯切れのいい明瞭な日本語には皆さん真剣に耳を傾けられていた。


先生はよく世界人とか地球人とか言われるがむしろ宇宙人であられたと生前のエピソードを交えて興味深く語られた。


また、深澤直人日本民芸館館長さんから「はりの理論」と題してお話があった。


深澤氏ご自身と鈴木大拙との関りはないのだが日本民芸館を創設した柳宗悦さんが学習院時代の英語の教師がどうも鈴木大拙先生であったらしいという。


更には日本民芸館の建物は東大赤門に近い所にあるらしく加賀藩前田家とも深い関わりがある、それが今私が此の壇上に立つ由縁なのだとおっしゃる。


「張りのある肌」、「張りのある声」、「張りのある人」、「張りのある人生」、とてもいいお話でした。


 


でも、いい話とは裏腹にわたしの目がしょぼくれはじめました。