老いのひとこと

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無断掲載


偶々衆議院安全保障委員会のネット中継を見る機会があった。


例の日報問題で新しい情報が齎され生々しいやり取りが映し出された。


午前中の審議時間の終盤に民進の後藤議員が詰め寄った。


日報の所在について激しい応酬が延々と繰り広げられた。


些か堂々巡りの嫌いはあったが執拗に糾弾の手を緩めることはなかった。


答弁に立つ稲田防衛相も決して色めくことなく極力沈着冷静さを装いながら答弁に応ずる姿は見受けられはしたものの矢張り痛々しさは隠せない。


防衛省内の体質改善に着手し二度と不祥事が起きぬよ真摯に取り組み大臣としての責任を果たしたいと繰り返し強調するばかりでご自身の進退にまでは決して触れられようとは為さらなかった。


 


少々不謹慎すぎる嫌いがあるのだが今日の此の場面で大変興味深い面白い現象に気付きました。


稲田大臣が暫し答弁に窮すれば間髪を入れずに真後ろの官僚のお方が耳打ちしたり資料を手渡す場面が映し出される。


閣僚の答弁補助を司る御方は概ねお一人だが万が一に備えてか数人ばかりずらりと控えられる。


事務局所属の調査官らしいが当然国家公務員1種試験に合格為されたキャリア官僚に違いはないでしょう。


大臣が答弁中の画面に五人の調査官のお顔が鮮明に映し出されていた。


当然そのお顔の表情や眼差しや色んな仕草までもがみな手に取る様に見て取れる。


のみならず、その御方たちの胸中までもが何となく覗い知ることができたのです。


優秀な官僚とて元を正せば一介の個々人にすぎぬことがよく見えたのです。


老爺心ながら人事考課表に要注意ですと声を潜めて申し添えたい気持ちで一杯でした。