老いのひとこと

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法事を済ませた後、亡き父母から背中を押されるようにして我ら兄弟ら五人は山中温泉グランドホテルへ向かった。


10年前には我ら三兄弟は夫々伴侶と共に6人連れで此のホテルに投宿したのだが今回は5人の参加でしかなかった。


その間、次兄を癌にて失いまさしく寂しくなってしまった。


故人となってしまった次兄を偲ぶ会でもあった。


バイキング料理で往時を語り合い歓談し合った。


 


その翌日には別のお目当てが一つあった、丁度那谷寺開創一千三百年記念大祭の当日であったのです。


車の混雑が予測されるのか一般車両進入禁止の立て看板が随所に立ち並びパトカーがあちこちに配置される物々しさに驚くばかりです。


粟津温泉近辺の駐車場に車を置きピストン輸送する送迎バスに乗る。


案の定境内の一角には夥しい数の人だかり、選挙で


もないのに何方の演説かと目を凝らせば「松平健」の文字が躍るではないか。


そうでした思い出しました、今日は松平健氏の来駕を仰いで那谷寺大祭に花を添える趣向の日でありました。


壇上では司会者の問い掛けに松平氏が応答しその都度大きな笑いの渦が捲き起こる。


さすが人気役者を一目見ようとわたしとてガッパになって覗き込みシャッターを押し捲ったのです。


スッピン顔の健さんはそんなに好い男には見えなかった。


普通の紳士と何ら変わりはない、そう云う飾り気のないところが此の俳優さんの最大の持ち味なのかもしれません。


 


参拝料金は通常は500円だが此の日は無料開放とのこと、急勾配の参道をも厭わず広い広い境内を隈なくそぞろ歩いた。


金堂に安置される御本尊十一面千手観音菩薩像の手から伸びる紅白の綱は「塔婆( とうば)」という御柱 ( おんはしら )立柱 ( りつちゅう )の木柱と結ばれ此の塔婆に触れれば御利益があるのだと皆さんガッパになってしがみ付いていられました


真紅の西洋シャクナゲと淡い白山シャクナゲがとても対照的に咲き誇っていたがやはり日本のシャクナゲの方がしおらしく優美に映った。


 


此の度は、両親の法事を事も無く終えられたのも高橋家の仏事を全て悉く取り仕切ってくれた実弟の存在なくして在り得ない。


兄貴として実にかたじけない全く面目ありません、有り難く深く感謝申したい。