高知と京都をあるく≪11≫

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京都にいて金閣を見ない手もない


と思う反面今さら選りすぐって訪れる場所でもなかろうと勘繰る。


戸惑っていると孫が何時になくはっきりした口調で金閣寺を見たいと明言したのです。


此の意思表示は何よりの成長の証やっぱしいいお兄ちゃんになったと喜んだ。


ところが此処も来て見てびっくり仰天只々驚くばかり。


寸分の隙間もないと云ってよい、大勢の観光客で身動きがとれない。


大きな大きな人垣の塊がほんの少しづつなだれ込むようにしか動かない。


押し競饅頭ではない皆等しく金色色に輝く金閣の方に向いているが背の低い日本人はみなアップアップをしているようだ。


何度か参ったが斯くも物凄い盛況ぶりは見たことがない。


如何に書き入れ時でも此れは入場制限に値する一大異変に違いない。


一たび事変が起きれば惨事になりかねない。


それにしても牛歩よりのろい亀歩だったのでわたしには足の痛みを忘れ去ることが叶いました。


同時に、とても質感あふれる金閣寺拝観が叶いました。


   おわり