他人様のことをとやかく云々する資格は此のわたしにはない。
ところが本日の三面記事が目に入った以上どうしても見過ごすわけには行かなかった。
木刀を使った演技の稽古中とあるので恐らく剣道形の指導中であったのでしょう師範格の先生が参加者の頭を木刀で殴打したとある。
事もあろうにもう一人にも数回殴打し救急車騒動にいたったという。
記事だけでは背景が不明で何んとも言えないが恐らくは注意散漫私語憚らず場を壊す行為が暴力騒動に繋がったのでしょう。
それにしても語気鋭く口頭注意で済むことを何の配慮もなく暴力沙汰にさせた指導者、事もあろうに此の八段保持者に全く先見の目がなかったとしか言いようがない。
此の二人の将来を嘱望し日本剣道界に於いて大成させんが為おのれの剣道人生を賭した鉄拳制裁ならまだしも分かる。
記事からはそれは読めません。
八段の権威が哭く愚かしい行為ではなかったか。
問題は此の当事者一人ではない、斯くなるものを八段に認定した全剣連にこそ問題が在るのではなかろうか。
理念に謳う。
「剣の理法の修錬による人間形成の道である」
よもや忘れたわけではあるまい。
段位は剣技の良し悪しでは済まされない人間形成の度合いを勘案致さねば最高段位には至る筈がない。
審査を為した面々の節穴振りを天下に知らしめた何ものでもない。
此のままだと只では済まされない。
猛省を促し善後策を天下の少年剣士に知らしめて欲しい。
そうでなければ未来の日本剣道は在り得ない。
ロシアの諺に「魚は頭から腐る」があるという。
辛辣なる箴言・諫言として受け取って戴けないものだろうか。