老いのひとこと

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無断掲載



衆議院予算委員会をテレビで見る。


補正予算審議をそっちのけに専ら統計不正問題にみな躍起になる。


複雑怪奇な絡繰りが絡み合うので素人にはからっきし分かり辛い。


厚労省のお役人が統計に用いる数字を適当に弄んだという。


統括する根本厚労相が適当に曖昧なる処置を為したので一気に火の手が上がり収拾できなくなった。


小泉進次郎議員さんも火消の策と次善の策を懸命に労された。


処が野党は原因究明が先だと鍵を握る人物の参考人招致を声高に叫ぶのだが与党は頑なに突っぱねる。


早くも審議は膠着状態に陥り収拾がつかない。


でも審議拒否とはいかぬので長妻議員や大串議員は閉ざされた扉を開かんと果敢にあの手この手追及の手をゆるめない。


ところが安倍さんとは噛み合う筈がなく全てはぐらかされて此れまた曖昧な決着に終わる。


次いで三番手に登場するのが小川淳也議員でした。


新進気鋭の若手ホープに映る。


東大出のキャリア官僚に違いなく精悍な目つきと歯切れの好い口調は如何にも切れ者らしい。


整然と論立てされた論法で矢継ぎ早に鋭利な言葉を放たれる。


理解しようと耳を傍立てるが不甲斐なくも半分は分からない。


毎月勤労統計問題に限定しない大局的包括的観点で突込みが入る。


そんな中で霞が関の内情に長けた小川議員なるがゆえにみなを震撼させるに足る言葉を発せられた。


 


現政権にまつわる隠蔽、改竄、捏造、偽造等々の一連の不祥事と根っ子は同じ、霞が関の若き官僚たちの多くは最早死んだも同然だという。


内閣官房に顔を向け千切れんばかりに尻尾を振って御身の出世しか頭にない。


なまじ正論を吐けば左遷され飛ばされるしかない。


その大方が上を向き上を忖度し唯々諾々と従う気風が蔓延していると語気鋭く言い放つ。


霞が関のモラルが崩壊し延いては此れは亡国の兆しとなりはしまいかと明言する。


カメラのレンズは閣僚席のみならず与党議員の面々も映し出したがみな一様に顔相引き攣っていた。


ほんの一瞬だが其の場面を印象深くわたしは見取った。


 


 


安倍総理が唐突にもGDP600兆円の目標値を世に出したことが事の発端で在ったのだと小川議員は力説していた。


 


しかし世は変わらず昨日を引き摺り朝が来て又明日へとつづき行く。