⑧ 如何ほどの時の経過があったか知らない。 無言のままであった。 私は愛おしい母の手や足をさすった。 やがて、母は私に声を掛けた。 からだの向きを変えてほしいと願い出た。 四月に出立の折り、見送りの言葉を戴いた時以来の久し振りの母の肉声だった。 …
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