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「おやじ相撲でも見て来んか」と桝席券二枚を置いて行った。

家内を誘うが真っ平御免だという、心当たりに探りを入れるが夫々都合があるという。

よし彼なら引き受けるだろうと昔の学友に声を掛ければ快諾してくれてなによりだった。

S席2列目とあるのでかぶり付き観戦も悪くはないと勇んで乗り込んだまではよかったがとんだ思い違いでがっかりしょげ込んだ。

おまけに看板倒れもいいところ座布団台のスペースに目立たぬテープで囲まれた桝席には些か参らせられた。

お脚伸ばせず正座と胡座を交互に何度こそ繰り返したものか。

修行が足りない苦痛に歪められた情けないお顔が思いやられる。

周りを見渡せど皆が皆大の相撲フアンらしく平然とくつろぎ笑顔で観戦為されるのにはびっくり仰天だ。

わたしだけに与えられし此の試練、人生何事に依らずみな修行なりと割り切った。

 

幾らプロ力士でも地方場所では真剣勝負とまではゆかぬ、やはり手抜き無気力さは否めない。

それでも真摯に取り組む力士さんは一目瞭然おのずと拍手も出よう。

杤錦以来の春日野贔屓、大関陥落の栃ノ心関も幕内陥落の栃煌山関もいかにも関取らしく平然と何食わぬお顔で金沢入りされていて何よりだった。