老いのひとこと

f:id:takaotm1101101:20210621070622j:plain

玉葱の収穫祭を夏の日射しを友にして独り黙然と行う。

手間の掛からぬ優等生の玉葱君ではあったが今年は例年のようにはいかなかった。

2月の極寒期の寒肥の施しが過分で在ったのだろう殆ど三割方が薹立ちしてしまった。

更に成長期に雨が降らず乾燥したので地中の水分を求めて根っ子が強引に地下へ伸びて根を張った。

粘土質の土に食い込んだ所為か掘り起こすのに大そうした。

彼らも生きんがために瘦せた土にしがみ付いて決して離れようとはしないのだ。

又しても炎天下のもと年老いし農夫と土との凄まじいばかりの格闘が延々と繰り広げられた。