老いのひとこと

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いよいよ季節も深まり今を盛りに秋たけなわの候と相成った。

草むらのかれらも此の世の春ならぬ此の世の秋を謳歌している。

 

耳を澄ませば微かに秋の音色がこぼれる。

木管五重奏ならぬ草菅五重奏の草の音色のようだ。

寄り添うように恰も抱き合うように「秋桜(コスモス)」と「狗尾草(エノコログサ)」に「数珠玉(じゅずだま)」、足元には「露草(つゆくさ)」

が、そして少し離れて「大荒地(おおあれち)の野菊(のぎく)」が加わって素敵な秋の音色を奏でている。

「麻中(まちゅう)の蓬草(ほうそう)扶(たす)けずして直(ちょく)なり」の例えの通り「秋桜」の中に育つ「狗尾草」はいつの間にか背骨が伸びて直立しているではないか。

姿勢が好くなったので音色が響く。

低い音色は「露草」だ。

異色の音色を奏でるのは「数珠玉」君と「大荒地の野菊」君なのだ。

 

又しても変梃りんな白昼夢を見てしまったものだ。