老いのひとこと

そりゃ社交性に富んだ御人なら兎も角いずこも彼処も引っ込み思案ばかりで遣り手がいない。

町会役員然り学校の学級委員此れまた然り、御多分に洩れず子どものラジオ体操を取り仕切る世話役ともなれば其の最たるものではなかろうか。

子ども会のリーダらしき人物が見当たらない、何時も三人ばかりが前に出て指揮を執るのだが其の真後ろに此れまた何時も世話役らしき奥方が監視でも致すのなら兎も角お尻を会場に向けて何やらヒソヒソ密談を交し居るではないか。

非常識も甚だしい実に目障りだ、あれじゃオイッニオイッニの気力が萎える。

恐らくその所為か眠そうな顔で渋々参加した子らもだらだらと手足を動かすだけの無気力養成体操に過ぎぬではないか。

 

コロナ前の頃にはこんなわたしにも世話役らしき御方が飛んで来て出席カードを手渡して呉れたり最終日にはご褒美のペットボトルを戴いたりしたのだが今年はそんな気配は微塵も感じ取れなかった。

 

突如の中止をも知らずにわたくし只お独り様がオイッチニオイッチニとやって来ました事も在ったっけ。

 

八月たけなわを前に早々と10日を以ってラジオ体操の伴う夏休みは閉幕した。

 

 

呆れたものだ余りにもお座成りすぎまいか。

処が口出し無用、下手をすればモンスターが必ずや牙を剥くのです。