老いのひとこと

口の中に固形の舌がへばり付いてベロが二枚になった。

二枚舌の持主ではないのに恰もそれが強いられるようだ。

モノが噛めない咀嚼力が著しく低下したようだ。

下の歯の威力が上の入歯に遮られ奥歯の咬合性が全く失われ奥歯の用を為さない

此れでは生きる活力を養うことが叶う筈がない。

此の入歯は老人から明日を生きる活力を奪い去った。

 

加藤厚労相に愁訴する。

高齢者医療は表向きは綺麗な言葉を飾り立てるが内実が全然伴わない。

傷み入る心情に寄り添い触れることなく欠損した前歯の醜態をカムフラージュするだけの虚飾を押し付けたに過ぎぬではないか。

実態が伴わない好い加減なお座成りちょろまかし医療に怒り心頭より発す。

 

依って食餌を摂るに際しては上の入歯を取り外し食餌を終えればやおら装填する天の邪鬼振りを遺憾なく発揮いたし居る次第だ。