老いのひとこと

入歯を何度となく作り替える。

そりゃ歯が抜けてしまえば当然だろうがわたしの場合はそうではない。

入歯を新調していただくのだがそれがどうも此の入歯が苦手で滅多と使わない。

第一脱着が面倒だしその都度水洗いも必要だ。

それよりもあれを装着すれば折角の食事の醍醐味が半減する噛み砕く感覚が全然伝わって来ない、味気ない。

だから入歯なしに食餌を摂ることを常とした。

ところが先日のこと歯の定期検診の折に序でに入歯の検診をお願いしてみたらどうした事かまるで他人様の入歯のように全く合わないではないか。

歯医者様は待ってましたと云わんばかりに此れは最早作り替えしかありませんねと云って早速型取りし石膏が詰め込まれてしまいました次第です。

世の中は何事も御身の思い道理には参りはしませんものです。