老いのひとこと

今更此の齢でお勉強とは笑止千万だ、何の足しにもならんだろう。

 

鼎とは古代中国で神に捧げる生贄の肉を煮立てるための器だという。

世界四大文明の一つ、黄河文明は紀元前3000年から紀元前1500年頃にかけ黄河中流から下流一帯で栄えた龍山文化が其の中核を成すのだという。

此の龍山文化の代表作として鼎が登場したという。

後に食物を煮炊きする器として利用され高さが一メートルを越える大きなものもあるのだという。

この器は黒ずんだ黒陶と呼ばれ中には卵殻陶と称する極めて薄き作陶技術を誇ったらしい。

紀元前の太古の昔に其の技能たるや縄文弥生土器の比ではない。

恐れおののきひれ伏すしかない。

 

況してや此の高さ25センチばかりの鼎を模したミニチュアセットは見すぼらしい凡作に過ぎないが此のわたしには秀作中の秀作に見えてならない。

祭器として副葬するに足る絶妙の秀作なりと自負いたすのです。

 

我が墓石の脇に添え置くことにしようかなあ。